先月9月13日に確定基準が公開されたリースに関する会計基準。
近年実施された会計コンバージョンの中でも「最後の大物」と言われるほど、
企業会計へのインパクトが大きい会計基準です。
そんな会計基準を、chatGPTに学習させてみたらどうなるんだろうか?と思い、
現在基準本体から教え込むべくにらめっこしています。
おそらく一般的なイメージは「基準のPDFをchatGPTに放り込んだら
あっという間に学習してどんな質問にも正確かつスピーディーに答えて
リースのスペシャリストが誕生する!」という感じかもしれません。
それが、そうもいかないんですよ。
(私のプロンプト(chatGPTへの指示)が悪いだけな気はしますが)
実際、かなり泥臭いやり方で学習させています。
例えば、この基準でまずは理解しなければいけないと言われる「リースの識別」。
新基準における「リース」には何が該当するのか?という論点ですね。
最初に以下の指示を出してみました。
別途リース基準のPDFを読み込ませてあります。
するとこんな回答が。
まぁ一応文言通りのものが出てきたのでいったんはいい感じですね。
この「正確に覚えて引用」という文言を入れないと、
勝手に自分の言い回しで取り込んで学習してしまうので、要注意です。
次は結論の背景(記載した基準本文は長いのでここでは省略)。
PDFを読み込ませてもうまく引用してくれないことが多かったので、
実際にプロンプトを書くときに基準の文言も直接貼り付けるようにしています。
さて、これに対する回答は
この後BC31もちゃんと正確に引用してくれました。
ただこれだけだと不安なので、理解の確認のためこんな質問も。
回答はこちら。
何とかうまく学習してくれたようです。
このようにステップバイステップで学習させているので、
まぁ地道な作業ですね。
失敗例としてこんなものも。
という指示を出したのですが、回答が
と、35項の(1)~(5)が勝手に36項~40項に置き換えられてしまいました。
これではいけないので、あーだこーだやり取りを続けて、何とか理解してもらいました。
ここから学んだのは
- chatGPTはすごいツールだが、そう簡単に正確な理解はしてくれない
- 正確に理解させるには、泥臭くプロンプトを研究し、一つ一つ理解を確認する作業が必要
逆に言うと、プロンプト力を磨けばかなり正確な理解とアウトプットまで導けるので、
最強のパートナーを育成できる、ということですね。
いったんは借手のリースに関する会計処理まで終わったので、
明日は貸手のリースに取り掛かろうと思います。
適用指針が未着手なのが気が重いですが……
独立会計士×生成AI、研究の余地は多分にありそうですね。
~編集後記~
- 今月26日が結婚記念日(挙式を挙げた日)ということで、表参道で妻とランチ。
お昼から美味しい食事(と、少々のお酒も)を堪能できました。結婚丸7年です。 - ライター養成講座動画の第3回を受講。このブログももっともっとブラッシュアップしていかねば。
- chatGPTに新リース基準を教え込むべくにらめっこ。文字を打ちすぎて手が痛い…
- 自分のベッドにデブ猫が入り込んではみ出しているうちのおばあちゃん猫
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