税理士登録体験記 公認会計士が税理士登録するまで

税務

本日2024年10月29日、千駄ヶ谷にある東京税理士会館まで出向き、
税理士会証票交付式に出席してきました。

登録しようと決めてから約5カ月かかりました。
その流れを振り返り含めてちょっと書いてみようかと。

1.登録の要件を満たす

当たり前と言えば当たり前ですが、まずは要件を満たすところからです。
税理士となる資格があるのは、
 ①税理士試験合格者
 ②税理士試験全部免除者
 ③弁護士
 ④公認会計士
であることに加え、①②のケースは会計に関する事務に2年以上従事した経験も必要。
試験に受かるだけではだめなんですね。実務は重要です。

税理士の登録|国税庁

2.事務所の準備

登録の要件を満たしたら、事業の拠点となる事務所の準備に取り掛かります。
自宅でもいいですし、どこかのオフィスを賃借するのでもいいです。
自宅は通勤がなくなる、コストがかからないのがメリット。
一方でお客様を呼びづらい、自宅の住所が税理士検索サイトで公開されてしまう、コストがかかるというデメリットも。よくよく比較したうえで決定してください。

自宅の場合、持ち家なら気にしなくていいんですが、賃貸の場合は
賃貸契約書の用途が「居住」となっているケースが多いと思います。
賃貸住宅を事務所として使う場合は用途が「事務所」である必要があるので、
事前にオーナーと相談しましょう。
必要に応じて契約書を修正することになるかもしれません。

ちなみに、コストを抑えるために「バーチャルオフィス」というのが思い浮かびますが、
税理士はバーチャルオフィスはNGです。物理的に実態のある事務所を構える必要があります。
税金を扱うという職業柄、ちゃんと物理的拠点があることが前提になるんですかね。
なお、公認会計士はバーチャルオフィスでも大丈夫だとか。

私は公認会計士としての独立準備の過程で5月下旬に
レンタルオフィスを借りていたので、それをそのまま活用できました。

3.登録申請書類の準備・提出

登録の要件を満たして事務所も構えたら、登録に必要な書類を準備します。
必要な書類は日本税理士会連合会(日税連)にまとまった掲示があるのでこちらで確認。
なかなかに色んなものをそろえなければならず、しかも完全肉筆なので、
字を書くのが極端に苦手な私にとってはかなり骨の折れる作業でした…

登録に必要な提出書類等 - 日本税理士会連合会
主な提出書類等 申請に当たっての重要なご注意 ※必ずご確認ください ここに掲載している書類等は、提出書類等のう

記載・準備方法についての詳細は手引を参考にします。

登録の流れ・手数料 - 日本税理士会連合会
「税理士登録の手引」について 上記を含め、税理士の登録手続き等の詳細については、「税理士登録の手引」をご参照く

ここで注意すべきなのが、「登録に必要な提出書類」のサイト
(1つめのリンク)にある青反転部分。

登録書類の提出先は、日税連ではなく、各地域ごとの税理士会なんですよね。
そしてそれぞれの税理士会で求められる書類に若干違いがあるとか。
日税連のHPだけ見てると間違いやすいので、ご留意を。
私で言えば、先ほどの東京税理士会が提出先。ちなみに提出方法は郵送のみでした。

住民票や身分証明書を役所でとってきたり、直近2年分の確定申告書のコピー
(確定申告していない場合は住民税の(非)課税(所得)証明書)が必要だったり
公的な書類がいくつか必要になるので、どこの施設でどの書類が入手できるのか
事前に確認して、なるべくまとまったタイミングで書類を取得するようにすると
多少手間が省けます。

4.支部での面接、その後書類審査

各地域の税理士会で登録申請書が受領されると、面接の案内が来ます。
私は東京税理士会からメールで来ました。
ちなみに面接は税理士会の下部組織である支部で実施します。

面接は毎月1回日付があらかじめ決まっていて、そちらに予定を合わせる格好になるので、
周囲と相談して面接の日に動けるように日程をあけておきましょう
なお、落とすための面接ではないので、あまり気負わずに臨んでいただければ大丈夫です。

ちなみに私、当初のメールが来ていたのに気づかずスルーしてしまい、
面接日程が1カ月遅れてしまいました…皆様もお気を付けください。

支部での面談が終わると、書類が税理士会→日税連と回付され、書類審査が行われます。
書類に不備がなければ何も連絡なく終わります。
不備や確認事項がある場合は所定の日付に電話で連絡が来ます。
知らない番号だったとしても出てくださいね。

5.審査完了・登録決定の連絡

日税連での書類審査まで完了すると、登録審査会にかけられます。
ここまでくればもう大丈夫。よっぽどのことがない限り登録が決定します。

登録が決定したら、決定通知がはがきで郵送され、また証票交付式の案内がメールで届きます。
式の日取りもピンポイントで指定が来るので、これも日程調整して開けておいてください。
面接の案内メールに交付式の日時が書いてあるので、あらかじめそちらで確認できます。

6.証票交付式への出席

これがラストです。
税理士会へ赴いて、税理士証票の交付や税理士会への入会手続を行います。
税理士バッヂも受け取って、出席者で記念撮影も。
バッヂを受け取ると「税理士になったな」という感じがしますね。

終わりに:全体を振り返って

書類の準備が個人的にはとっても大変でした。
書き方調べたり書き直したり書類を役所からとってきたりで、
なんだかんだ1カ月半くらいかかって、郵送できたのは
7月の中頃か後半になってしまったでしょうか。

その後8月頭に面接するはずがメールを見逃して9月頭に面談。
結果、10月23日付での登録になりました。

かかった期間は、審査待ちも含めると4カ月ぐらいですかね。
皆様も登録される場合は、早めに動かれた方がよさそうです。

登録までのイメージはつかめたでしょうか?
何かのお役に立てば幸いです。

~編集後記~

  • 午前中は税理士会の証票交付式へ出席。ようやくここまでたどり着いた、って感じです。
  • その足でレンタルオフィスへ郵便物の確認と、少しメール作業を。
  • 2歳半のおっさん猫にダイニングチェアを占領されました
使いたいなら貸すよ?(なみ 女の子)

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