新リース基準がついに公表

リース

本日2024年9月13日、「リースに関する会計基準」、いわゆる新リース基準が
企業会計基準委員会(ASBJ)より公表されました。

企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表       |企業会計基準委員会
企業会計基準委員会,サステナビリティ基準委員会,財務会計基準機構,修正国際基準,ASBJ,FASF,SSBJ,JMIS

先日9/3に公表議決されたときにも日経などでだいぶ騒がれていましたが、
それだけ企業にとって大きなインパクトとなりかねない今回の改正です。

2023年5月2日に公表されていた公開草案からの変更点など、これから詳細は確認ですが、
まず大切なのはスケジュール感の把握です。

基準の適用時期は以下の通り。

①任意適用:2025年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首
⓶強制適用:2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首

(リースに関する会計基準58項)

任意適用する企業は稀かと思いますので、大半は強制適用となる⓶までに
対応することになるでしょう。

基準公表から強制適用までの期間は約2年半。
「なんだ、まだ2年半もあるじゃないか」と軽く考えるのは早計かと思います。

旧リース基準からそもそも「リース」の定義が大きく変わり、
これまで「リース」とされていなかった取引まで「リース」として判定される可能性があります。
これにより、業種や事業内容によっては膨大な量のリース取引を管理する必要性に迫られるでしょう。

また会計処理や開示要求事項も大きく変わりますので、
・会計・開示方針の再整理
・当該方針に基づく業務プロセスの見直しとシステム導入の要否
・連結財務諸表作成における親子会社間リースの連結調整方法の検討
・ROAなどの経営指標(KPI)へのインパクトの有無の検討

など、会計にとどまらない分野にまで影響を及ぼしかねないのがこの新リース基準です。

とはいえ、大きな影響のある企業とそうでない企業とで温度差が分かれるの今回の基準です。
「リース」に該当する取引が限られていればそこまでのインパクトとはなりません。
まずは落ち着いて「リース」の定義から理解し、そのうえで自社における影響度の調査から
開始するのがよいでしょう。

これから私のほうでも基準の詳細確認して、何かの形で解説などしていく予定ですので、
チェックいただけますと幸いです。

~編集後記~

  • ペン字
  • IPO実務検定試験上級の勉強。個人情報保護法、商標、インサイダー取引。
  • 公表された新リース基準のチェック。公開草案から変更になった点を中心に確認していきます。
  • 自転車でお気に入りのスイーツ屋さんへ。知人へのプレゼント用のクッキーと、自宅用にコーヒーゼリーとガトーショコラを買いました。味もよく、幸せな午後のひとときでした。
  • 夜はこれからビアガーデンで飲み会。月次決算支援業務チームでご一緒している方々との懇親になるので、いろいろとよいお話ができればと思います。
  • 体重を図ったら5キロ近くもあってちょっと痩せなきゃいけないうちの猫
が、がたいがいいだけなんだからね!(カツオ)

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