会計の分野で教育を大切と思った理由

会計

私は2006年の11月に会計士試験に合格し、同年12月から監査法人に入所しました。前職はないため、これが社会人一年目でもありました。

監査で約14年・アドバイザリーで約4年。色々ありましたが私なりにむしゃらにやってきたつもりです。

しかし、監査法人に属していた大半の期間は、教育のことなど頭にはなく、正直に言うと日々を特段の明確なビジョンもなく過ごしてきた人間の一人でした。

そこで起こったのが、2020年ごろからのコロナ騒動。

仕事の環境もガラッと変わり大変ではあったものの、いろいろ世の中の仕組みを学ぶきっかけにもなりました。

これが今思えば、私のターニングポイントの一つであったんじゃないかなと。

そんな中、ふとしたことから中村公一さん(株式会社GOJO.代表→ホームページ)の資産形成に関する考え方を半年間にわたって学ぶ機会がありました。

それは単なる投資テクニックだけではなく、経済の歴史、経済学の変遷、お金の成り立ち、政府と中央銀行の役割、投資と投機の違い……

そして投資は「相互依存」で成り立っており、互いが互いを支えあって生きていること

人としてどうあるべきか、資産形成というテーマを通して大切なことを学ばせていただきました。もっと早くこういった学びの場に出会いたかった、というのが正直なところですね。

また、この中村さんの勉強会には、様々なバックグラウンドの方が学びに来られていましたが、会計の分野で多少なりとも知識や経験があったことで、おそらく通常よりは多くのことが受け取れたのではないかと感じています。

会計がわかれば経済がわかる、資産形成がわかる。

すべての日本人が初歩的な部分でいいので、会計を学んでおくべきだ!と思いました。

しかし残念ながら、現在の中学高校の教育、そして社会人の皆さんも、会計を理解することの意義を学ぶ環境がないのが現状です。

もちろん個人ごとの意識の問題でもあるのですが、やはり日本の教育制度における構造的な問題が大きいんじゃないでしょうか。

学習指導要領でようやく金融・会計の分野がカリキュラムに入ったようですが、それを教える先生にその知識がそもそもありません。これは先生だけが悪いのではなく、教員免許取得過程でそもそも会計を学ぶような体系になっていないという制度設計上の問題でしょうね。

しかも、教育を新たに見直すとなった場合、少なくとも15年はかかると言われています。これは中学の義務教育が終わる15才という年齢からきているそうです。

大学生のころからではありますが、ありがたいことに私は会計の分野にそれなりに関わることができています。

自分が会計というフィールドで得た経験を、1人でも多くの方にシェアし、日本人の会計リテラシー(これは単なる知識の習得ではなく、歴史や制度の成り立ちの学び、さらには人としての在り方といった面も含まれます)の向上に貢献したい。

そんなことから、「会計×教育」というたすき掛けを軸に事業をやっていきたいと思うようになりました。

その第一歩として、日本公認会計士協会東京会の会計普及委員会への参加を申請し、今年の7月より委員に就任しました。代表的な活動としては「ハロー!会計」という、社会貢献活動及び会計教育活動の一環として、日本公認会計士協会の地域会が中心となって、小・中学生を対象に実施している会計講座があります。

8月に顔合わせMTGがあるので、私としての具体的な活動はこれからですが、ここを足掛かりに、まずは教育の現場がどうなっているかを肌で感じ、その中で自分に何ができるかを見極めつつ、今後の活動に生かしていければいいと思っています。

とはいえあまり肩ひじ張りすぎてもよくないので、まずは自分のペースでできるところから少しずつコツことやっていこうと思います。

~編集後記~

  • ペン字
  • IPO検定試験公式問題集で勉強。ディスクロージャー、証券取引所対応など。7/31標準レベルを受験予定。
  • 私の仕事部屋の納戸の整理を。整理を長年放っておいてしまったので、一段落するまでにはやや時間がかかりそうです。
  • 明らかにサイズが合っていない段ボールで寝るのがお気に入りなうちの猫

このジャストフィット感がたまらないのだ(なみ)

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